プラド美術館 驚異のコレクション

プラド美術館 驚異のコレクション 映画・演劇

渋谷のル・シネマ | Bunkamura映画「プラド美術館 驚異のコレクション」を観てきました。

★ あらすじ

スペインのマドリッドにあるプラド美術館は昨年(2019年)、開館200周年を迎えた。スペインの黄金時代を中心に、歴代王室がコレクションしてきた珠玉の作品たちは8,700点余り。その作品群を一目見ようと世界中から人々が訪れていて、その数は年間300万人以上。そんなプラド美術館を初めて密着撮影したのが本作。

紹介されている主な作品は

  • ティツィアーノ : 「カール五世騎馬像」、「フェリペ二世像」、「The Glory」
  • エル・グレコ : 「三位一体」、「The Nobleman with his Hand on his Chest」、「聖セバスティアヌス」
  • ゴヤ : 「カルロス四世の家族」、「着衣のマハ」、「裸のマハ」、「マドリード、1808年5月2日」、「マドリード、1808年5月3日」、「我が子を食らうサトゥルヌス」
  • ベラスケス : 「フェリペ四世像」、「ラス・メニーナス」、「セバスティアン・デ・モーラ」、「The Crucified Christ」
  • ヒエロニムス・ボス : 「悦楽の園」
  • などなど。

創立時に「王立美術館」と名づけられたが、1868年の革命以後に現在の名称である「プラド美術館」となり、今に至る。スペイン内戦が始まると収蔵品はトラックに積まれて“疎開”したこともあり、国立美術館となった後もスペインの人々に守られてきたのだった。
そして、収蔵品を保存、修復、研究するスタッフの日々の仕事によってそんな作品群は守られ、後世に伝えるべく、新たに生まれ変わっている。さらに建物自体も200周年を記念して「諸王国の間」のリノベーションが進められている。

★ キャスト&スタッフ

  • 出演:JEREMY IRONS(ナビゲーター), MIGUEL FALOMIR(プラド美術館館長), LOAD NORMAN FOSTER(建築家、プラド美術館200周年記念事業「諸王国の間」のリノベーションを担当)
  • 監督:VALERIA PARISI
  • 脚本:VALERIA PARISI, Didi Gnocchi, Valeria Parisi
  • 制作:Gloria Bogi, Franco di Sarro, Didi Gnocchi

★ 感想

Eugenio D’orsの「プラド美術館の三時間 」を読んで、一度は行ってみたい場所の一つに加わったMuseo Nacional del Prado。そんな美術館を紹介する映画が上映されるというので、早速観に行ってきた。

基本的には、美術館の収蔵品の数々を紹介していくのだが、同時に”コレクター”としてのかつての支配者たち(スペイン帝国の歴代の王、王妃、重臣など)やもちろん画家の紹介も織り交ぜられて語られていく。イギリス人俳優のジェレミー・アイアンズがナビゲーターを務め、その重厚感ある喋りと表情がプラド美術館二百年の歴史を感じさせてくれた。また、美術館の館長や修復担当者、美術館のファンでもある女優、そして美術館のリノベーションを手がける建築家などがインタビューに答えているが、客観的な説明もあれば、私的な想い出や感想もあり、スペインの誰もがプラド美術館を身近なものと感じている、愛しているのだと思えた。

美術館の紹介をするドキュメンタリー映画はこれまでにもあったが、単に収蔵作品のカタログのようになってしまっては”映画”である必要はない。その点でこの作品は、上記の通り、スペインの人々にとってプラド美術館がどのような存在なのかを明らかにしていくというストーリーがあり、観ていて飽きなかった。作品紹介も、ゴヤやエル・グレコの描く人々の顔をフラッシュ的に大写しにするモンタージュ手法的なものがあったり、かつてその絵が飾られていた場所(修道院など)の昔の写真を挟んでみたりと、絵画の持つメッセージや歴史的背景がよく分かるようになっている。
スペイン各地の風景ショットが挟まれ、絵画に関係する場所が紹介されているが、みな美しく、そしてなによりもその作品の雰囲気にピッタリなのだ。

それにしてもすごいコレクションの数々だった。さすがは「太陽の沈まぬ国」スペインの王室コレクションだけはある。ティツィアーノ、エル・グレコ、ラフェエロ、ゴヤ、ベラスケス、ヒエロニムス・ボスなどなど。ベラスケスの「ラス・メニーナス」やヒエロニムス・ボスの「快楽の園」を観るだけのためであっても、一度は行ってみたいとさらに思わせてくれた。
まず、その前にBD/DVDが出たら(もしくは、ストリーミング配信されたら)「プラド美術館の三時間 」を読みながら見返したい。

★ 公開情報

Bunkamura

★ 参考書

コメント

  1. 中野潤子 より:

    30年も前でしょうか息子と見に行きましたが、ほとんど記憶がありません。スペインは大好きな国で写真を撮ることに夢中でした。

    • bunjin より:

      うらやましい!
      私は、スペインはバルセロナしか行ったことがなくて。マドリッド、そしてプラド美術館にはいつか行って見たいなと思ってます。