勝鬨橋の歴史
銀座に行った時、久しぶりにその先まで歩いてみようと思い立ち、ブラブラしてみました。
コースは単純。東へGo! つまりは銀座から歌舞伎座を通り、築地の場外市場でインバウンドの観光客に揉まれ、その先へ。で、そこにあるのが隅田川にかかる勝鬨橋(かちどきばし)です。
戦前の1940年に、東京で万博(万国博覧会)の開催が計画されたそうで、勝鬨橋はそのメインゲートとして(も)建設されたそうです。先の大阪万博と同様、メイン会場は東京湾岸沿いの土地で開催しようとしていたのでした。
大屋根リングと同じかどうかは分かりませんが、こういう国家イベントのモニュメント的なものとして造るとなれば気合いが入るのは当然でしょう。Webで調べたところでは、工期は足かけ七年におよび、開発費用も現在価値で100億円はかかったようです。まあ、橋建設の“相場”を知らないので、これが凄いのかどうか判断できませんが。。。
いずれにせよ跳開橋(ちょうかいきょう)として、当時は「東洋一の可動橋」と称される立派な橋となったのでした。完成当初は1日5回、各回約20分間開いて船を通していたそうで、東京港の発展に大きく貢献しました。
とは言え、時は過ぎて自動車(トラック)が輸送の中心になり、一般の交通量も増加していき、昭和45年(1970年)11月29日を最後に開閉が停止され、現在は固定された「開かずの橋」となって今に至ります。
勝鬨橋の今
と、そんな歴史はこのあとで紹介する資料館で仕入れた情報ですが、まずは今の姿を写真に収めました。
こちらがその写真。この部分がまさにパカッと割れて左右にハの字型に開き、その下を船が通っていた訳です。今もちょっとだけ“隙間”があり、そこから運河の水面が見えます。
可動部の“根本”には四つの塔が残っています。それぞれ「運転室」「見張室」「宿直室」「倉庫」として使われていたそうで、この写真の塔には橋を渡ってくる自動車用なのでしょうか、信号機がありました。もちろん、今は使われていませんが。

塔をくぐるときに上を見上げると、これまた歴史を感じさせるライトがありました。たぶん、建設当初からのものではないのでしょうが、それでもレトロ感があってかっこいいですね。

開閉をやめてしまった勝鬨橋。今は大型船は通行できません。それでも水上の通行は意外とあるようで、この時も水上バスや小さな船舶が何隻も橋の下をくぐって行ったり来たりしていました。
かちどき 橋の資料館
さてさて、知ったかぶって偉そうに勝鬨橋の紹介をしていますが、その多くはここでネタを仕入れました。それが「かちどき 橋の資料館」です。(公財)東京都道路整備保全公社という、お堅い名前の団体が運営しているとのこと。築地から隅田川に向かって歩くと右側の川沿いにあります。写真はちょっと通り越して、勝鬨橋側から撮った風景です。
上記サイトの案内によると
- 入館料: 無料
- 開館日: 毎週 火・木・金・土曜日(月・水・日曜、年末年始は休館)
- 開館時間: 9:30〜16:30(※12月1日〜2月末日は 9:00〜16:00)
- 最寄り駅: 都営大江戸線「築地市場駅」または「勝どき駅」、東京メトロ日比谷線「築地駅」
とのことです。

建物自体もなかなか渋いなと思っていたら、「勝鬨橋 変電所」の看板が張られていました。しかも、旧字体で、右から左へと書かれています。この建物、橋を開くために使用していた変電所を改修したものなのだそうです。渋い訳だ。

「橋の開閉に変電所が必要なの?」と思いつつ、中に入ると色々と説明書きが。まあ、資料館ですから当たり前です。その説明によると、
橋の開閉のためのモーターは直流電流で稼働する。そのため、交流で送電されてきた電気をここで直流に変換していた。
この施設では、電力会社から送られてくる交流高圧電気(3,300V)を、橋脚の強力な巻上モーターを細かく制御できる「直流電気」に変換していた当時の電気系統の仕組みを間近に観察できる。
とのことでした。
そして、これがその発電機。「ましーん」と平仮名で書きたくなるような見た目。存在感がものすごいです。動き出したらどんな音がするのでしょう? 周りの空気まで振動し、そして(そんなことはないだろうけど)ビリビリと辺り構わずに放電していそう。
さらに凄かったのが、二階に上がったところにずらっと並ぶこの計器類。メーターがずらっと並んでいて、これはもう松本零士の世界ですよ。銀河鉄道999か宇宙戦艦ヤマトのコックピットはこんな感じじゃなかったですか。いやぁ、見た瞬間に「おおぉ!」と声が出てしまいましたよ。
しかも、無性に触りたくなってしまうレバーの数々。これでさきほどの発電機が動き出す訳ですね。もう、フランケンシュタイン博士の実験室の世界ですよ。興奮しっぱなし。
こんな模型(ジオラマ?)も展示されていました。ボタンを押すと三分間ほど説明が流れつつ、模型が実際に動いてくれます。1970年(昭和45年)までこんな風な景色が実際に見られたのかと思うと感慨深いものがあります。見てみたかったなぁ。
ということで、ぶらり散歩でした。まさにぶらりと立ち寄った資料館でしたがとても楽しめました。
オマケ情報
ちなみに、Geminiで「国内で現在も稼働中の跳開橋」を調べたら、意外と一杯出てきました。今世紀に入ってから造られた橋もあるようで、今でも必要な設備なんですね。
| 橋名 | 所在地 | 用途 | 形式 | 竣工年 |
| 末広橋梁 | 三重県四日市市 | 鉄道 | 鋼索型跳開橋(単葉) | 1931年 |
| 長浜大橋 | 愛媛県大洲市 | 道路(車・人) | バスキュール式(単葉) | 1935年 |
| ブルーウィングもじ | 福岡県北九州市 | 歩行者専用 | 双葉跳開橋 | 1993年 |
| 手結港可動橋 | 高知県香南市 | 道路(車・人) | 単葉跳開橋 | 2002年 |









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