「家康、波瀾万丈!」展 大河ドラマの予習・復習にピッタリ

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美術展・写真展
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国立公文書館で「家康、波瀾万丈!」展を観てきました。

国立公文書館では写真撮影OKです。ただし、フラッシュ・三脚NGなどの注意事項がありますので、確認の上、撮影してください。

展示内容

公式サイトの説明によると

今回、紅葉山文庫をはじめとした江戸幕府旧蔵書を中心に、「家康、波乱万丈!」と題した展示会を開催します。家康ゆかりの合戦、家康に仕えた多様な家臣たち、書物の出版事業・古記録の書写事業といった家康のアーカイブズという、大きな3つの視点から、徳川家康という人物を御紹介します。

展示会情報:国立公文書館

とのこと。

展示構成は以下の通り。

  • プロローグ 家康の誕生と死去
  • Ⅰ 家康の合戦
  • Ⅱ 多彩な家臣たち
  • Ⅲ 家康のアーカイブス
  • エピローグ 駿府と江戸の記録管理

「朝野旧聞裒藁(ちょうやきゅうぶんほうこう)」によると、徳川家康は三河国 岡崎の城中 風呂谷で天文11年(1542年)12月26日に生まれた、とあります。

「東遷基業(とうせんきぎょう)」には桶狭間の戦いにおける徳川家康の様子が記されている。大高城にいた家康は、今川義元討ち死にの報を聞くも、敵方からもたらされた情報だったため、「味方からの報を待つのが武士の道の作法」と言って城に留まった、とある。

「安土日記(あづちにっき)」(太田牛一著「信長公記」の写本)には、長篠合戦の様子が描かれている。「数百挺の鉄砲を打ちかけ、武田の兵を追い払い」とある。

「東武談叢(とうぶだんそう)」には、長篠の戦いを前にビビっている家臣たちを前に、「昔は信玄だが、今は勝頼だ。心配はない」と鼓舞したとある。また、士気を高めるために酒宴を開き、酒井忠次に「蝦スクヒ(えびすくい)」の狂言を命じたとある。

「御当家記年録(ごとうけきねんろく)」には、家臣である榊原康政の事が記されている。長篠の戦いで「自ら首級をとる」としてその武功が描かれ、彼の勇猛さを讃えている。

「鉄砲師胝惣八郎由緒書(てっぽうしあかぎれそうはちろうゆいしょがき)」には、鉄砲師として召し抱えられた家臣のことが記されている。元は日比(ひび)惣八郎という名前だったが、家康が「ヒビよりもアカギレの方が勝るから、今後は「胝(アカギレ)」と名乗れ」と言われた。当人はどう思ったか分からないが、家康から貰った名前なので、代々その名を名乗ったとのこと。

天下を取った後の家康は、文化事業も押し進める。各地に散らばる古典・古文書を集め、写本を造り、木製活字による出版事業も行っている。これは唐代の皇帝太宗による「貞観政要(じょうがんせいよう)」。為政者の教科書として、鎌倉時代から将軍の必読書となっていた書物。

「吾妻鏡(あづまかがみ)」も然り。

「御実記(ごじっき)」によると、家康は江戸城内の「御文庫」を創建したとある。富士見亭文庫と呼ばれている。

感想

大河ドラマ「どうする家康」 – NHKに対する評判は賛否両論という感じのようですが、私は毎週観ています。各地であやかって色々なイベントが開催されているようですが、国立公文書館もこの通り。「どうする」の言葉を露骨に使う訳にはいかなかったのか、ちょっと堅めに「波瀾万丈!」となっています。ネーミングはさておき、この企画展で予習・復習をすることによって、大河ドラマをより楽しく見られるようになるでしょう。

大河ドラマでは色々な形で描かれてきた徳川家康の生涯・事蹟ですが、こうやって古文書で見ると「これぞ、本物」と思ってしまいます。もちろん、これらの書物も色々と“忖度”が働いて描かれているので、全てが史実という訳ではないでしょう。まあ、“本物の古文書”というのだけは確かでしょうけど。そんな古文書を、徳川家康が保存に努めてくれていたお蔭で、現代の我々はこうして本物を見られる訳で、彼に感謝しなければいけませんね。さらには、三代将軍の家光が書物奉行の役職を設け、紅葉山文庫としてさらに発展・拡張させていき、それが今、こうして国立公文書館で保管されているという訳です。グッジョブです!

ところで、国立公文書館のあちこちにピンク色の「入場無料」と描かれた幟が一杯。確かに、入場無料ですからね。分かり易いキャッチコピーです。

美術展情報

  • 会期 : 2023/4/15(Sun) – 6/11(Sun)
  • 開館時間 : 09:15 – 17:00
  • 休館日 : 会期中は無休
  • 料金 : 無料
  • 公式サイト : 展示会情報:国立公文書館
  • 図録 : 無料のパンフレットを配布しています。
  • 参考書

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