「Re construct 再構築」展で練馬区の文化に触れる

練馬区立美術の森緑地 美術展・写真展

ShareArt展覧会チケットプレゼントに当選して、練馬区立美術館の「練馬区立美術館開館35周年記念 Re construction 再構築 」展を観てきました。
一部エリアでは写真撮影が許可されています。

展示内容

練馬区ゆかりの作家たちの収蔵作品と、現代作家たちの作品をコラボレーションした企画展。

公式サイトによると、

練馬区立美術館は2020年に開館35年目を迎えます。
これを記念し、現代の作家とともに当館の所蔵作品を再解釈し、新たな視点を提案する展覧会を開催します。

所蔵作品を「歴史」の面から紹介する章に始まり、画材の選択や個々人の視覚・色覚に左右される「色」のセクションを流、イメージを投影する「メディア」について青山、展示室という「空間」について冨井、そしてそれらを受け取る「身体」を大小島が担当し、これらを辿りながら美術館における鑑賞全体の再構築へとつなげていきます。

練馬区立美術館開館35周年記念 Re construction 再構築 | 展覧会 | 練馬区立美術館

とのこと。

展示構成は作家別になっていて、上記説明の通り、いくつかのテーマが設けられている。

  • 歴史 : 宮芳平の自画像や新日本百景の各作品、池大雅の「比叡山真景図」など。
  • 流麻二果の作品群と、収蔵品の松岡映丘、松岡静野の作品のコラボレーション
  • メディア青山悟の作品群と、郭徳俊のコラージュ作品のコラボレーション
  • 空間冨井大裕の作品と、収蔵品の小野木学の作品のコラボレーション
  • 身体 : 大小島真木の作品と、池上秀畝の屏風絵などとのコラボレーション

「色」をテーマにした展示コーナーはこんな感じ。流麻二果の色が主役の抽象的な作品と、松岡映丘の「さつきまつ浜村」が並んで展示されている。青と緑のグラデーションがシンクロしつつ、深紅のきらめきがアクセントとなっている。

小野木学は絵本作家でもある。展示されている作品群にも、一言台詞(?)が書かれているのだが、ちょっとシュールな感じもあって、全部じっくりと読んでしまった。窓のような、絵本の一ページのような、四角を基調とした構成が面白い。
併せて展示されている冨井大裕の作品は併設されている階段を上って、上から俯瞰して眺めることができるようになっている。箒やちりとりなどの日用品が積まれたり、立っているだけなのだが、なんとも不思議な空間が作られていた。

大小島真木の作品のモチーフは心臓。臓器のフォルムがお気に入りのようだ。他の動物や植物と融合した心臓たちが並ぶ。

大小島真木

感想

青山悟の作品は”時事ネタ”と言うべきだろうか。「メディア」がテーマと言うこともあるのか、COVID-19のパンデミックに絡めて、マスクに刺繍を施した作品などが並んでいた。
ルーズリーフ用紙に見立ててリングの穴が並んだ紙を使った立体切り絵(?)も面白かった。土台となっている部分に意味ありげに、いや意味があるのだろう文章が何やら書いてあるのだが、クシャクシャっとなっていてちゃんと読めない。そのもどかしさ故か、対称的に可愛らしい切り絵のロケットだのパラソルだのが、何かを語っていそうでじっくり見入ってしまった。

大小島真木の作品には立体的なオブジェもあった。羽根がもげ、朽ちていく死体なのだろうか。だが、そこから草が生え、大樹が育っている。少々グロテスクな作品ではあるが、見入ってしまう。
鳥が舞う屏風絵と並んで展示されているのだが、生あるものの神秘とある意味の美しさが双方から見えてきた。

大小島真木

収蔵品と、そこからインスピレーションを受けたような作品群とを並べてみることで、過去の作品も新たな解釈ができることを示そうとした企画展。なるほど「再構築」ということですね。現代アートの作家たちの作品はかなりエッジの効いたものばかりなのだが、徐々に既存作品と不思議な連続性、共通性が見えてきた感じだった。

美術展情報


コメント

  1. 東雲 より:

    美術館・・・、いいですね!
    もう何年も行ってないので、行ってみたくなりました。

    練馬区には、弟が住んでいます。
    行った事があるかどうか、聞いてみようかな?

    • bunjin より:

      なかなか特徴のある企画展をする美術館です。うちからはちょっと遠いんですが、出掛ける価値ありです。

  2. 中野潤子 より:

    くまさんがお出迎えとはユニークですね。こういう企画はいいですね。

    • bunjin より:

      広場のような公園が併設されていて、他にも象だのライオンだのペンギンだの、色々な動物がお出迎えしてくれますよ。