ソースネクストから機材を借用またはライセンスを供与していただき、試用しました。
Gensparkとは
生成AIも今や一般的なツールとして定着している感があります。ChatGPTのことをチャッピーと呼ぶってのはちょっと抵抗があるから(?)普段はGoogleのGEMINIを多用しています。何をするにも便利ですよね。仕事で調べ物をしたり、ブログ記事のアイキャッチ画像を作ったり。
そんな生成AIですが、ChatGPT、Microsoft Copilot、Google Gemini、Claude、Manusなどなど、百花繚乱の状態。「画像生成にはあれがいい」「エージェント機能を備え始めたのはこれ」などと、色々な評判を聞きますが、それも数ヶ月経つと“序列”が変わってしまう。キャッチアップするだけで大変です。
と思っていたら、そんなニーズに応えるサービスも始まっているんですね。その一つが今回紹介する「Genspark」です。米国パロアルトのMainFunc社が開発・提供しているそうです。そのサービスは無料で始められ、より多くの機能を使うためにはサブスクリプション契約が必要というもの。そして、ソースネクストがそのサブスクリプションの3年契約版を安く提供しているのでした。
ソースネクスト公式オンラインショップの説明によると
「Genspark」は、複数のLLMに加え、画像生成、動画制作、データ分析、コード開発など80種類以上の専門ツールを統合。「競合分析レポートをまとめて」「SNS用の動画を制作して」「webサイトを構築して」と伝えるだけで、情報収集から成果物の完成までを自動で実行します。複数のAIサブスクリプションを契約する必要がなく、企画、制作、開発のすべてを一つのプラットフォームで対応できます。
とのこと。
今回、そんな「Genspark」を試用できましたので、どんなことができるのかを色々試してみました。
機能をざっと紹介
「Genspark」はいわゆるWebサービス形式になっています。Chromeなどのブラウザでサイトに行って作業をする形です。
スマートフォン用のアプリも提供されています。Webサービスなので、データはクラウド側で共有されています。

以下、Webブラウザ(Chrome)上での作業になっています。
こちらが最初の画面。できることがコマンド(「エージェント」)としてずらっと並んでいます。エージェントというと自動で作業をしてくれるイメージですが、ここでは“コマンド”か“メニューアイテム”という程度の意味だと思った方が良いでしょう。

どう呼ぶかは別にして、色々なことができます。その一覧がこちら。今、各種生成AIにやらせているだろう作業がほぼ網羅されている感じです。他の生成AI、例えばGeminiでも、プロンプトのウィンドウにやらせたい作業に合わせた指定ができるようになっていますが、こうやって最初から目的別に分かれているととても分かり易いですね。で、実際に作業をさせようとするとGensparkは裏で、その作業に適したAIサービスを自動的に選んで動かしています。そう、自分で「あの作業にはこのAIサービスが適しているから。。。」とする手間がないんです。
| エージェント | 機能 |
| AIスライド | 1つのプロンプトで、プロフェッショナルなスライドを完成 調査結果を自動でリサーチし、スライドにまとめる あらゆるドキュメントをインポートしてAIスライドに変換 |
| AIシート | Excelを自動操縦 – 必要なことを説明するだけ 情報を自動収集、数式を自動作成、テンプレートを自動構築 生データから数秒でインサイトを生成 |
| AIドキュメント | 1つのプロンプトで、アイデア、リンク、ページ、ファイルなど、あらゆるものからドキュメントを作成 AI編集と手動編集の両方をサポート リッチテキストとマークダウン、お好きなフォーマットを選択 |
| AIデベロッパー | 1つのプロンプトで、ウェブサイトとウェブアプリを瞬時に構築 Claude Codeアーキテクチャを再実装し、完全に自律的なコーディング体験を実現 |
| AIデザイナー | 1つのプロンプトで、ポスター、チラシ、ロゴ、Tシャツ、SNS投稿など、あらゆるものをデザインできます プロ級の印刷対応エクスポートを即座に入手 ― プロ仕様のテンプレートはすべて無料です |
| クリップジーニアス | プロンプト一つで、プロ級の動画編集を瞬時に作成 AI編集 ― カット、トランジション、エフェクト、オーディオ、タイミング、すべて数秒で完了 |
| AIチャット | OpenAI、Claude、GeminiのトップクラスモデルとFreeチャット エージェントの混合:タスクに最適なAIモデルを自動で組み合わせ |
| AI画像 | OpenAI、FLUX、GeminiのトップクラスモデルをFreeで使用 エージェントの混合:タスクに最適なAIモデルを自動で組み合わせ |
| AI動画 | Gemini、Kling、PixVerseのトップクラスモデルをFreeで使用 エージェントの混合:タスクに最適なAIモデルを自動で組み合わせ |
| AI会議メモ | Apple Watch、iOS、Androidで会議を自動文字起こし GoogleおよびOutlookカレンダーと連携したAIによる優れた会議メモ |
色々使ってみた
ということで、実際に色々と試してみました。
AIチャット
まずは「AIチャット」。ChatGPTをチャッピーと呼びながら(?)使っているのは、一般的にこれになるんでしょう。プロンプトに検索したいことを入力すると、それに答えてくれるパターンです。
Gensparkについて聞いてみた
上記の通り、Gensparkについてその機能を簡単に列挙してみました。が、もっと色々なことを深く知ろうと思い、“自分自身”のことをGensparkに聞いてみました。プロンプトに入力したのが以下の文言です。
Gensparkについてディープリサーチを実施してください。技術的な仕組み、他のAI検索エンジンとの比較、具体的な活用事例、料金体系、強みと弱み、将来性などを含めて徹底的に調査してください。
すると、きれいなレポートを作成してくれました。結果は、文字列をそのままコピーして他に貼り付けることもできますし、PDF形式のファイルに出力もできます。また、後述しますがNotionにも吐き出してくれます。

実際に生成・出力したPDFファイルはここからダウンロードできるので、参考にしてください。
ただ、ファクトチェックはしていないのでその点は注意願います。
Notionと連携させてみた
Notionにも連携・出力させてみました。Gensparkが生成した結果の下に「Notionに保存」ボタンが表れますので、こちらを押してください。もちろん、事前にNotionを利用していないといけませんが、使用できる状態になっているとどこのページに結果を出力するかを選べるようになります。私は事前に「Genspark」というページを作っておき、こちらに一時保存するようにして使うことにしました。Genspark専用のInboxという感じでしょうか。
で、出力が済んでNotion側で確認するとちゃんとNotionのページができていました。
インド料理屋のおすすめを聞いてみた
一般的な(?)検索にも使ってみました。Google検索やMicrosoft BINなどと違って、AIチャットではこんな風に条件も色々と付けつつ、自然な文章で質問できるのがいいですね。
明日新宿に行くんだけど、ランチはカレーを食べようと思っている。美味しいインドカレー屋さんを紹介して。
ここでは途中の動きをビデオに撮ってみました。見ての通り、「複数のAIサービスを並行して動かし、その結果をまとめる形で最終的な答えを出力してくれる」という動きがよくわかると思います。等倍速なので、作業には実際にこれくらいの時間がかかるよ、というのも見て取れるかと思います。
もちろん、質問・指示の追加もできます。ここでは「南インドカレー」に限定するように指示しています。
明日の天気を聞いてみた
これは便利だと思ったんですが、意外なところで引っかかりました。こんなこともあるのか、という例として併せて載せておきます。
東京の明日の天気はどうだろうか?
と聞いてみたら、答えがこちら。なぜか「リアルタイムの情報にアクセスできないから分からない」と言われてしまいました。あらら、なんででしょうね? こちらも当然、色々なAIサービスを並行して動かした上での回答なのですが。。。まあ、ご愛敬。。。。。

ちなみにいつも使っているGoogle Geminiに同じ質問を投げてみたらこんな結果になりました。Gensparkも裏でGeminiを使っているのにねぇ。

AI画像
さて、次は画像生成です。私もブログのアイキャッチ画像生成などに多用している機能です。今回は
カフェで珈琲を飲みながらラップトップPCで作業をしている三十歳の女性
というお題を出してみました。その結果がこちら。
ただ、最初の画像では左手でカップを持っているのに、皿が右側にあるのは変だぞと指摘したら、それに合わせて描き変えてくれました。でも、なぜかヨーロッパの人と思われる女性から、東洋人に変わっていたんですが。

できた画像がこちら。いやぁ、最近の生成AIは本当に凄いですね。指示していないのに、カップの中ではラテアートまで再現しています。

AI動画
続いては動画生成です。「AI画像」で生成した結果をベースに動画を作らせてみました。
珈琲を飲みながらラップトップを操作し、たまに窓の外を眺める動画を作成して
とした結果がこちらです。

途中の画面を撮り忘れましたが、どの生成AIエンジンを使うかを指定できます。試しにGEMINI Veo 3.1を指定したんですが、できた結果はこちらです。
どうやらベースにすべき画像の指定がちゃんとできていなかったようで、それ以外の条件は満たしているものの、こんな感じになっちゃいました。まあ、これはこれでとても良くできているんですが。なんか黄昏れちゃいますね。。。。
途中は省きますが、指示し直して作成したのがこちら。Nano Bananaを指定してみました。こちらは作成した画像の女性がそのまま動く動画になっています。
ということで、(当たり前ですが)指示さえ間違えなければ望んだ結果が得られるのでした。
AIデザイナー
こんな機能もあったので、試してみました。ポスターやSNSに投稿するイメージ、キャラクターやグリーティングカードなどをデザインしてくれるというもの。

今回はお試しでこのブログ「ぶんじんのおはなし第二話」のロゴマークを作ってみました。
白紙から作成も可能ですが、今回はテンプレートを選んで、それをカスタマイズしてみました。ここからは他にもあるデザインツールのような手順になっています。ただ、作成指示を自然な言葉で入力できるのがAIを使っている違いですね。
と言いつつ、文字列はテンプレートにあるものを指定して普通に書き換えを指示。あとはAIが次にやるべき作業を手助けしてくれて、それに答えていけばOK。途中、複数のパターンを作成・表示して、どれがいい?と聞いてくれたりもしました。いや、良くできていますね。
最後はファイル形式(PNG, SVG, PDF)を指定してエクスポートすれば出来上がりです。
こんなのが出来上がりました。何度も対話を重ねて作っていけるので、作業は楽しいですし、納得感のある結果が得られたのでした。

AIスライド
最後はプレゼンテーション資料の作成です。PowerPoint形式のファイルを作ってくれます。仕事で使うには今や必須の(?)機能かも知れませんね。

こちらもテンプレートからデザインを選ぶことができますが、今回は指定せずにやってみました。
入力として、上記の「AIチャット」で作成したPDFファイル「Gensparkの包括的テクノロジー分析レポート」をアップロードしました。これをベースに
アップロードしたPDFファイルの内容に沿って、Gensparkの紹介スライドを作成してください。
と指示しました。
これ、生成に十五分くらいかかったでしょうか。ダイブ長かった。でも、結果はこの通り。とてもきれいな資料を作ってくれたのでした。ダウンロードできるようにしておきましたので、詳細は実際のファイルを見てください。例によってファクトチェックはしていないので、その点は注意願います。

感想

色々な生成AIサービスから、その作業に“得意”なものを選んで動いてくれるところがいいですね。自分でそれぞれを使い分けるのは大変。しかも、進歩が速いですから、どれが何に向いているなんてのもすぐに変わるし。
そんな意味でこのGensparkは余計なことを考えずに作業に集中できるのが便利。さらには色んな作業がやり易いようにコマンド化されているので、プライベートでも、仕事でも生成AIを使うよって人には特におすすめでしょう。
ここから買えます
ソースネクスト公式オンラインショップからどうぞ。













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