東京都写真美術館 「養老孟司と小檜山賢二の虫展」

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養老孟司と小檜山賢二の虫展 美術展・写真展
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恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館で「虫展」を観てきました。

展示内容

公式サイトによると、

解剖学者で、大の虫好きとしても知られる養老孟司。そして、対象物の全てにピントがあう深度合成技法を駆使し、昆虫写真の新たな可能性を切り拓いた小檜山賢二。長年の虫友だちであるふたりの展覧会です。
深く考え抜かれた養老先生の言葉と、虫たちを数百倍に大きくした小檜山先生の写真を、 大小さまざまなパネルや立体展示物、映像にしました。
驚きと不思議に満ちた虫たちの「なんだ、これは?」の世界を、ぜひお楽しみください。

とのこと。

展示構成は以下の通り。

  • 答えはぜんぶ、虫にある
  • 好きだな、面白いなと思ったものをじっと見る。 よーく、見る。
  • もしできるなら、1分だけは、気に入った虫を見てみよう。
    見ている世界は、少しずつ、自分の中で変わっていく
  • 自然は人間がつくりだしたものではない。
    その代表が虫だと私は思っている

とにかくドデカく引き伸ばされた(数百倍?)昆虫の写真が並んでいます。対象物の全てにピントがあう深度合成技法を駆使した、小檜山賢二によって撮影された昆虫たちです。二次元の写真でありながら、立体感を感じられる迫力ある写真になっています。解剖学者で、大の虫好きとしても知られる養老孟司とは友人関係だそうで、養老先生によるキャプション(?)もなるほどね、と思わされる楽しい写真展です。

これまでに発見・登録されている昆虫の種数は100万種超だそうで、その中で甲虫は40%を占めるとか。
アカガネサルハムシは身体全体が虹色のような金属光沢を放っていて、とにかく目を惹きます。近寄って細部を観ると、上翅が意外と(?)凸凹しているのに気が付きます。なんでこんな構造になっているのかとても不思議。

養老孟司と小檜山賢二の虫展

よく、「XXXXのためにこのように進化した」と、あたかも生物の進化が合目的的なもののように誤解して語られることがありますが、実際は紆余曲折しながら、たまたま今の環境に適していたので生き残っただけというのが「適者生存」の本質的意味です。
さて、では下の写真の彼ら(ハリネズミトゲハムシ、トゲナガカメノコハムシ)はどんな環境下で“適者”になれたんでしょうね?

養老孟司と小檜山賢二の虫展

キリンの首が長いのは、より高いところに生えている樹木の葉っぱを食べられる個体が生き残っていったからと言われています。キリンクビナガオトシブミはハムシの仲間で、葉っぱを切り取って丸めて“ゆりかご”を作り、卵を産み付けるそうです。その作業がやり易い首の長い個体が生き残っていったのではないかと。それにしてもここまで伸びたらマイナス面の方が大きくなりそうな気もしますが。。。

チャケブカゾウムシは擬態なんでしょうかね。

養老孟司と小檜山賢二の虫展

こちらは昆虫そのものではありません。トビケラの幼虫が小枝や葉を用いて作った巣だそうです。
そこにあったものを利用して作ったのに、なんともアーティスティック。そして、それぞれが唯一無二。

養老孟司と小檜山賢二の虫展

感想

昆虫の姿を忌み嫌う人もいると思いますので、絶対にダメ!という人には向きません。諦めてください。腹側の写真では脚が生えている構造が細かに見えますからね!
他にも、背中側だけでも毛が生えていたり、ブツブツがあったりと、トライポフォビアやらなんやらの人に向けてかなり挑戦的な(?)写真が一杯です。

諸々の条件をクリアした人、特に昆虫好きな人は観るべき企画展でしょう。昆虫の写真集なんか比べものにならないくらいデッカい写真が並んでいますから、もう毛穴の一つずつがしっかりと見えています。口というか、顎というか、あの辺りの造形は、我々がステレオタイプ的にイメージする異星人(宇宙生物?)そのもの。映画「Alien」のあいつなんか可愛いと思えてしまうほどですよ。やっぱり本物は迫力が違います。

もちろん、自分自身というか人間もかなり複雑な構造をしている訳ですが、昆虫はこんなに小さいのになんでここまで複雑な構造なのかと感心してしまいます。デッカく引き伸ばされた写真なんですが、目を近づけて細部を見たくなるものばかり。いや、面白かった。

写真展情報

私が観に行ったとき、ちょうど小檜山賢二さんがギャラリートークをされていました。今後も何回か予定されているとのこと。詳しくは公式サイト(養老孟司と小檜山賢二の虫展 | 東京都写真美術館)をみてください。

養老孟司と小檜山賢二の虫展

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