カメルーンの学校襲撃テロ事件について思うこと

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(写真は本文と直接の関係はありません。単なるイメージです)

カメルーンの学校で子供二十人以上が死傷

Breaking News, World News and Video from Al Jazeeraに以下の記事を見つけた。

カメルーン南西部にある小学校(インターナショナル バイリンガル アカデミー)で起きたテロ事件。銃やなたで武装した集団が学校に押し入り、次々と子供たちに襲いかかったとのこと。少なくとも八人の子供が亡くなり、十人以上が怪我をしたとある。
武装集団は有無を言わさず、押し入るなり銃を子供たちに向けて発砲したそうで、事件後の教室は文字通り血の海になっていたとある。

最初から子供たちを標的にしたテロで、なんとも恐ろしい話だ。ちなみに毎日新聞にも下記の通り、記事が載っていた。私が電子版有料購読をしている朝日新聞には載っていないようだ。

テロ事件の背景にあるもの

こんな凄惨な事件はなぜ起こったのだろうか。英語で授業をする“バイリンガル”の学校とあったので、初めは“西洋的教育”に反対する集団によって為された犯行かと思った。いわゆる、宗教的な争いが原因なのだろうと。だがそうではなかった。

カメルーンは1960年にフランスから、そして西南部は翌年の1961年にイギリスから独立している。独立前は英仏によって国が二分されていて、独立してからも西南部は英語、それ以外はフランス語が公用語になっているのだそうだ。以来、少数派である英語圏の人々は国内で差別を受け続けていて、近年の分離独立運動に繋がっている。六十年以上前の植民地時代の“負の遺産”というやつだ。そんな状況が今回の事件の背景にあるらしい。
ちなみに、アルジャジーラのニュースにはここまでの説明が載っていたが、毎日新聞にはそこまでの話は載っていなかった。

カメルーンと言えば、2002年のFIFAワールドカップでサッカー代表チームが日本でキャンプして以来、交流が続いている。明るく陽気な選手たちの顔が浮かぶが、そんな国でこんな事件が起きるとは。世界情勢、知らないことばかりだと改めて痛感した。
過去の歴史について、誰がどこまでの“責任”を負うのかという難しい問題もあるが、とにかく歴史的な繋がり・経緯によって今回のような事件も起きているのかと思うと恐ろしくもある。

コメント

  1. 中野潤子 より:

    小学生を標的にしたテロなど映画の世界でも考えられないことです。サッカーでおなじみになったカメル―ンがこんな状況下にあることはじめて知りました。世界平和がどんどん遠のきます。

    • bunjin より:

      私もこのニュースで初めてカメルーンの歴史(の一端)を知りました。だからと言ってすぐに何か手助けができる訳でもないんですが、少なくとも我が身に振り返って周りを見ることはできるかなと思ってます。

  2. 東雲 より:

    「酷い!」「惨い!」それしか言葉が見つかりません。
    こういう報道を見聞きするたび、この国は大丈夫・・・、と
    これまではそう思って来ましたが、
    ここ数年の日本も、少しずつ何かが変わり始めているような気がして、
    漠然とした不安が常にあります。

    • bunjin より:

      人は、本質的には変わらないもの、と思ってます。「あちら」で起きることは「こちら」でも起きうることだと。