HPさんからこの機種を借用・試用してこの記事を書いています。
HP EliteBook 840 G11
NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)を組み込んだPC、通称「AI PC」が各社から続々登場している。以前、HP Envy x360 14を試用させてもらった話は以下の記事を参照願います。
HPはその後、続々とAI PCを出していて、今回はそのうちのHP EliteBook 840 G11を試用させてもらいました。
ディスプレイサイズは14インチ(アスペクト比16:10)で、重さは約1.4Kg。持ち歩くにも苦にならないので、仕事で出張の時も、カフェでノマドワークをするのにも悪くないです。
外観をチェックしておくと、まずは端子類。
右側面、写真右側(ディスプレイ側)から、オーディオ端子、USB Type-A 3.2 Gen1、セキュリティーケーブルスロット(ナノサイズ)。その隣はSIMスロットですが、日本向け機種では使えない模様。
続いて左側面。写真左側(ディスプレイ側)から、HDMI 2.1、USB Type-A 3.2 Gen1、Thunderbolt 4(USB Type-C、充電・DisplayPort対応) x2となっています。写真には写っていないけど、さらに右にはSmartCardリーダーがあるんですが、これも日本向けでは非装備。
底面はシンプル。排気(吸気?)メッシュが開いているくらいです。
ディスプレイは180度回転可能。本体側に滑り込む形なので、180度開いても、ぴったり接地面にくっつくわけではないのはご愛敬?!
キーボードは防滴仕様になっていて、バックライトも付いています。F9キーのボタンでバックライトの調整・On/Offができます。変形キーもなく、馴染み易い造りになってました。ブログの記事を書いたりなんだりしましたが、違和感なく使えました。
AI PCではお馴染みの「Copilotキー」が独立して設けられています。押すと、Copilotのウィンドウが立ち上がって、すぐに入力可能。
Google派の私はGeminiを使っているので(しかも、キャンペーンで一年間Gemini Pro無料ってやつになっているので)、個人的にはGeminiボタンがあると嬉しいのですが、まあWindowsパソコンだと難しいかな。切り替え可能になっていたら大喜びしちゃうんですが。でも、Chromebook PlusでもGeminiボタンがついているわけではないし、AI競争第一段(?)の目途が立つまでは今のような感じが続くのでしょうか。
あと、指紋認証センサーも付いてます。さらには、オーディオ関係がこれまでのBang & Olufsen社からpolyに代わっています。
WebカメラはWindows Helloに対応しているので、顔認証でログインが可能です。セキュリティ強化を売り文句にしているHPの機種ですので、シャッターもちゃんとついています。ただ、顔認証をオンにしていると、面倒くさいのでシャッターを閉めることをしなくなっちゃうんですよね。この点、さらに良い仕掛けを作ってくれると助かります。
色々といじってみた
さて、例によってカフェに持ち出して色々と試してみました。背面のロゴマーク、さりげないように見えてキラキラしているので、意外と目立ちます。個人的感想ですが、リンゴマークよりも”堅い”仕事をしてますよ感が出ている気がします(笑)。
さて、今のところ(2024年6月上旬)NPUを使うアプリケーションは残念ながら皆無です。かのCopilotも、専用ボタンを押して呼び出したウインドウの先はクラウドのサーバーにつながるので、手元のNPUを使うことはありません。AI PCがさらに活躍するにはもうしばらく、NPUを使ったアプリが出てくるまで待たねばならないようです。
で、例によって(?)Windowsのカメラ設定にはNPUが使われています。背景ぼかしなどの指定をしたり、そうでなくても自動的に画質調整をしたりする時にNPUが使われているのがわかります。そうそう、タスクマネージャーにもNPUの動作表示がされるようになっていますよ。
NPUは使われないんですが、Adobe Photoshop Expressをインストールして使ってみました。CPU内蔵のIntel Graphicが積まれているHP EliteBook 840 G11ですが、この程度の写真加工処理ならばストレスは全くなく動作しました。作品としての写真編集だと厳しいかもしれませんが、プレゼン資料などに使う程度の画像編集ならば問題なくこなしてくれそうです。
SlackやNotionもサクサク動きます。Wi-Fiも6E対応で、安定しています。チャットやリモート会議も問題なし。
オフィスツールも、Excelでガンガンにマクロを使った処理でもしない限り、手作業で資料を作る分にはサクサクです。キー入力もストレスなくできました。
HPの機種ではお馴染みの「myHP」もプリインストールされています。HPのPCとしての設定もできますし、Windows OSとしての設定も良く使うものには対応しているので、慣れると意外と便利かも。
HP専用でちょっと面白い機能が、F12キーに割り当てる機能をカスタマイズできること。正方形が三つ並んだ図柄のボタンを押したときの動作をmyHP内で指定できます。任意の文字列を自動挿入させたり、指定したアプリを起動したりなどをさせることができます。さらに、その指定はShiftキーやALTキー、Ctrlキーとの組み合わせでも指定できるので、四つの動作を登録することができるようになっています。私も使いこなすまでに至らなかったのですが、Chatでよく使うセリフやハッシュタグを登録したりしておくと便利かもしれません。
あと、最後に紹介したいのが「HP Easy Clean」。これ、説明を読むまでは何をするコマンドか想像がつきませんでした。なんと(?)、ディスプレイやキーボードを掃除するときに、電源を落とさずに済むというもの。キーボードやタッチパッドなどを二分間だけロックして、触っても反応しないようにするのです。そう、その間に掃除してね、ということ。確かに、コーヒーにミルクを入れるときにディスプレイに飛沫が飛んじゃったり、お菓子を食べたときにカケラがキーボードの上に落ちちゃったとき、さっと掃除したいけど、電源が入っていると誤動作の元。さりとて、そのためにシャットダウンするのも面倒。なるほど、そんなシーンで使うわけですね。いや、痒い所に手が届くコマンドだ。
感想
AI PCの実力が発揮されるのは、NPUを使ったアプリが出てきてからでしょうが、それを待たずしてもモバイルPCとして使い易いと思います。HP社のPCは無駄がないというか、きっちりした感じで、「仕事に使う」のに適しています。もちろん、クリエーターやプログラマーのような、ガンガンにPCのリソースを必要とする仕事は別ですが。
I/F端子もUSB Type-CとType-Aの両方が二つずつあるし、HDMI端子もあるので、自席の外付けディスプレイと、会議室のモニターが異なる端子でも問題なし。特にHDMI端子があるのが安心できますね。
Copilotの呼び出しボタンもそれなりに便利。調べ物や翻訳など、なんだかんだでCopilotやGeminiをよく使うので、さっと呼び出せるのはグッド。慣れてくるとさらに便利になる予感。
ということで、出張の多いビジネスマンやノマドワーカーにはおすすめできる一台だと思います。
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