ASUSさんからこの機種を借用・試用してこの記事を書いています。
ASUS ROG Xbox Ally/Ally Xとは
旧バージョンのAllyを試用したのは二年前。その時の紹介記事はこちら。
そして今回、2025年版として登場した新機種をまた試用することができました。この製品、見た目はポータブルゲーム機のように見えますが、中身はれっきとしたWindowsPCというもの。しかも、ゲーミングPCとして充分なスペックとなっているんです。Xboxコントローラーのデザインをグリップ部に融合することで、より使い易くなっています。
スペックを確認
そのスペックをまずは紹介。今回、上位版のAlly Xと、スタンダード版のAllyのバリエーションがあります。下記スペック表を見ての通り、CPUやメモリー量などに違いがあります。カラーバリエーションはそれぞれ一色のみで、Ally Xがブラック、Allyがホワイトとなっています。
| 製品名 | ROG Xbox Ally X | ROG Xbox Ally | |
| 型番 | RC73XA-Z2E24G1T | RC73YA-Z2A16G512 | |
| 本体カラー | ブラック | ホワイト | |
| OS | Windows 11 Home 64ビット | ||
| CPU | CPU名 | AMD RyzenAI Z2 Extreme 8 コア / 16 スレッド プロセッサ +Radeonグラフィックス | AMD RyzenZ2 A 4 コア / 8 スレッド プロセッサ +Radeonグラフィックス |
| AI機能 | AMD RyzenAI (NPU パフォーマンス 最大 50 TOPS) | – | |
| メインメモリ | 標準/最大 | 24GB/24GB | 16GB/16GB |
| 表示機能 | ディスプレイ | 7.0型ワイドTFTカラー液晶, グレア, 1,920×1,080ドット (120Hz), AMD Radeonグラフィックス (CPU内蔵) | |
| 外部ディスプレイ出力 | 最大7,680×4,320ドット | ||
| 記憶装置 | SSD | 1TB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) | 512GB (PCI Express 4.0 x4接続 NVMe/M.2) |
| サウンド機能 | スピーカー | ステレオスピーカー内蔵 (1.5W×2) | |
| マイク | アレイマイク内蔵 | ||
| Webカメラ | – | ||
| Windows Hello | 指紋認証対応 | ||
| センサ | 加速度センサ、ジャイロセンサ | ||
| 通信機能 | 無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax (Wi-Fi 6E) | |
| Bluetooth機能 | Bluetooth 5.4 | ||
| 入力機能 | ボタン | 左スティック/右スティック、方向ボタン、Xboxボタン、表示ボタン、コマンドセンターボタン、ライブラリボタン、メニューボタン、A/B/X/Yボタン、マクロ1ボタン、マクロ2ボタン、左バンパー/右バンパー、左トリガー/右トリガー、音量ボタン、電源ボタン | |
| ポインティングデバイス | 10点マルチタッチ・タッチスクリーン (静電容量方式) | ||
| インターフェース | ディスプレイ出力 | Type-C×2 | |
| USBポート | USB4 (Type-C/Power Delivery対応) ×1、USB3.2 (Type-C/Gen2/Power Delivery対応) ×1 | USB3.2 (Type-C/Gen2/Power Delivery対応) ×2 | |
| microSDカードリーダー | microSDXCメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDメモリーカード | ||
| オーディオ | マイクロホン/ヘッドホン/ヘッドセット・コンボジャック×1 | ||
| 電源 | Type-C/65W ACアダプター (20V/3.25A) またはリチウムポリマーバッテリー (4セル/80Wh) | Type-C/65W ACアダプター (20V/3.25A) またはリチウムポリマーバッテリー (4セル/60Wh) | |
| バッテリー駆動時間 (JEITA測定法3.0) | 約13.9時間 (動画再生時) /約22.3時間 (アイドル時) | 約10.4時間 (動画再生時) /約19.2時間 (アイドル時) | |
| バッテリー充電時間 | 約1.9時間 | 約1.6時間 | |
| 消費電力 | 最大約65W | ||
| サイズ (突起部除く) | 幅290.0mm×奥行き121.0mm×高さ27.5~50.9mm | ||
| 質量 | 約715g | 約670g | |
| 保証期間 | 本体、バッテリーおよびACアダプター:購入日より12ヶ月間の日本国内保証 | ||
| 主な付属品 | ACアダプター、製品マニュアル、製品保証書、スタンド | ||
名前に「Xbox」と付いていますが、専用機ではありません。OSとしてWindows 11 Home Editionが動いているので、インストールさえすればその他のゲームストアのゲームももちろん遊べます。
ゲーミングPCだけど、ボタン・スティックが付いてます
外観はこちら。見ての通り、本体にABXYボタンやジョイスティック、十字キーが付いています。電源を入れればどこでもすぐにゲームが楽しめるようになっています。
また、前機種から大きく変わったのが左右のグリップ。これ、かなりの“効き目”があります。持ち易くて、長時間ゲームをしていても疲れにくい。後述するように、今回の試用に合わせてファイナルファンタジー ピクセルリマスター | SQUARE ENIXを購入して遊んでみたんですが、ついつい夢中になって一時間以上もプレイ。それでも肩がこるなんてことはなく、楽しく遊べました。これ、かなりいいですよ。
スタンダードモデルのAllyの外観はこちら。基本的に本体はAlly Xと同じです。見た目の違いはカラーだけ。

ABXYボタンや十字ボタン、そしてジョイスティックはゲーム機としてお馴染みですね。でも、裏側に付いている「マクロボタン(Macro key)」は何に使うのでしょうか。グリップのそばに左右一つずつ付いているボタンです。私は中指で押すようにしていました。
で、その機能ですが、以下の通り。Xboxでゲームをしている時に有効なコマンドです。このブログ記事を書くためもあってスクリーンショットを撮る(Macro key + A)、スクリーンを録画する(Macro key + Y)を多用しました。
- Macro key + up : Shows keyboard
- Macro key + down : Opens Task Manager
- Macro key + left : Shows Desktop
- Macro key + right : Opens task view
- Macro key + A : Takes a screenshot
- Macro key + B : Shows or hides Control Overview
- Macro key + X : Shows projection settings
- Macro key + Y : Starts/Stops screen recording
起動の様子
起動の様子を見ると、ROG Xbox AllyがWindowsPCだということがよくわかります。
と言いつつ、デフォルトの設定だと途中からXboxが自動的に立ち上がり、“Xboxモード”になります。このお蔭ですぐにゲームが始められるという仕組み。
通常のWindowsのデスクトップにするには切り替え操作が必要です。
遊んでみた
実際にゲームをしてみました。
まずは諸々の設定
と、その前に諸々の準備。何度も書いているようにROG Xbox AllyはWindowsPCなので、WindowsのアップデートやMicrosoftストアでのアプリのアップデートが必要です。こちらはWindowsのデスクトップモードで普通にできました。
もう一つ、この機種に特化したソフトウェアのアップデートですが、これは専用のツール「Armoury Crate SE」でできるようになっていました。しかも、このツールを呼び出す専用ボタンが用意されています。

専用ボタンを押すとまず「コマンドセンター」が表示されます。ここでゲームに特有な設定が出来るようになっています。

さらに「Armoury Crate SEを開く」と、機種に特化したソフトウェアのアップデート(更新センター)やオーディオや画面の明るさなど、各種設定ができるようになっています。
また、デフォルトではMicrosoft Xboxが起動されますが、他のストア(SteamやEpic Gamesなど)もここで簡単に選ぶことができます。
レッツ、プレイ!
自分が取得したゲームのリストが表示できるので、ここからも選べます。
ゲームによってはダウンロード&インストールが必要なものがありますから、それは通常のWindowsでの作業同様に事前にインストールしておきましょう。

遊んでみたのはファイナルファンタジー ピクセルリマスター | SQUARE ENIXです。本来ならばアクション系のゲームをプレイして「コントローラーが使い易い!」などのレポートをすべきでしょうが、どうもそのジャンルは苦手なのでRPGにしちゃいました。
動きはスムーズで、画面の切り替え時もストレスなくちゃちゃっと動き、気分良くプレイできました。かなり長時間プレイしていても、Allyの本体グリップのお蔭でそんなに疲れることもありませんでしたよ。
パソコンですから、こんなこともできます
AllyはWindowsPCですし、上記のスペック表にもあるようにインターフェースも充実しています。なので、こんな感じでUSB Type-Cで外部ディスプレイを接続することも可能です。本体のディスプレイは7インチで、まあこれでも充分ですが、こんな風に大きなディスプレイで迫力あるプレイも可能なのでした。
これまたオマケですが、普通のWindowsPCとしても使えます。こんな風にMicrosoft Officeのツール(PowerPointやWord, Excelなど)も使えますし、YouTubeなどで動画を観ることも可能。さすがに本体だけだと厳しいでしょうが、外部ディスプレイとキーボードを接続(もちろん、Bluetooth接続も可能)すれば立派なパソコンです。
ただ、カメラが付いていないのでZoomやTeamsなどのリモート会議では自分の姿を写すことができません。それでも相手が映す資料は普通に観られますから、それで充分かも知れません。今回は試していませんが、外部カメラを接続すれば自分を写すこともできますけどね。
感想

久しぶりにRPGにのめり込んでしまいました。試用期間がもう少し長ければ、ドラクエⅠ&Ⅱも買っちゃっていたかも。。。それくらい、ゲーミングPCとしてストレスなく遊べる機種だと言うことだと思います。ポータブルでありながらスペックは充分。これくらいのRPGならばサクサク動いて、プレイに集中できたのでした。
さらに、コマンドセンター呼び出しなどの専用ボタンも色々と準備されていて、各種設定が簡単にできるのもいいですよ。そうそう、ディスプレイがタッチスクリーンになっているのも、Windows画面にした時に操作するのに便利でした。ジョイスティックでカーソルを動かすこともできるけど、指で押せるのはいいですよ。
XboxやSteamでゲームをしている人にはセカンド機(サード機?)としてもいいんじゃないかな。おすすめです。
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