伊藤万理華 EXHIBITION HOMESICK 展:今回もショートムービーは必見

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美術展・写真展
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リニューアルオープンした渋谷PARCOGALLERY Xで開催中の「伊藤万理華EXHIBITION “HOMESICK”」展を観てきました。
なお、一部エリアを除いて写真撮影OKです。

展示内容

乃木坂46伊藤万理華さんによる、二度目の個展です(一回目は「伊藤万理華の脳内博覧会 | GALLERY X BY PARCO | パルコアート.com」でした)。今回は特に、各方面のクリエーターさんとのコラボレーションによる作品展になっています。その意味では”個展”かどうかは微妙ですが、展示全体の世界観はまさに彼女ならではのもの。

伊藤万理華さんは乃木坂46の元メンバーで、当初からその演技力が高く評価されていたメンバー。今回もコラボしている映像監督の柳沢翔によるショートムービー「ナイフ」(2013)は必見。また、彼女の両親は共にデザイナーで、その”遺伝子”を受け継いだ彼女もクリエイターぶりを発揮。個性的なファッションや、苔やら石やらのコレクションやら、絵画にとそのセンスを見せている。

公式サイトによると

乃木坂46の卒業生にしてカルチャーアイコンと言われる伊藤万理華の展覧会『伊藤万理華EXHIBITION “HOMESICK”』を開催!!

今回は彼女のクリエイター、キュレーターとしての観点からクリエイター4人と3ブランドを起用しコラボレーション作品を製作・展示します。

彼女自身がディレクションに関わったZINEをはじめアパレルグッズ、ポストカードなど展覧会記念商品も販売となります。

伊藤万理華EXHIBITION “HOMESICK” | GALLERY X | PARCO ART

とのこと。
展示構成は以下の通り。

  • 展示1 写真ゾーン
    撮影は写真家・前康輔。スタイリングは伊藤万理華自身による。
  • 展示2 漫画ゾーン
    漫画家・椎名うみとコラボレーションした短編新作。実際に手に取って読むことができる。
  • 展示3 ショートムービーゾーン
    監督・柳沢翔を起用し、椎名うみとのコラボレーション作品をベースにしたオリジナル映像を上映。
  • 展示4 ファッション x ダンスゾーン
    振付師・菅尾なぎさによる振り付けと、三つのブランドと伊藤万理華の母との共作を加えた四つの衣装を纏ったダンスの映像を上映。併せて、衣装も展示。
  • 物販コーナー 展覧会記念商品販売
    伊藤万理華デザインによるT-Shirtsやトートバッグ、ピンバッチなどを販売。

感想

写真のモデルとしては、童顔の可愛らしさをストレートに出したものや、”つかみ所のない、イマドキの若者”的な表情を見せたり、自身がデザインした衣装に身を包んだファッションモデルの顔も見せたりと、変わらぬ姿に、「また会えた」という感覚が沸き上がってきました。

漫画とショートムービーがリンクしているんですが、スティーブン・キングの”Pet Sematary“を彷彿させるストーリー。なんとも難しい役をやってますね、万理華さん。焦点の定まらない視線だったり、感情を爆発させるシーンがあったり、子供のように無邪気な表情を見せたり。こんなことが本当になったら、その子はこんな風になっちゃうんだろうなと、自然に思わせてくれます。時間にして十分程度のショートムービーなんですが、切なさ・悲しさ・愛おしさに溢れてます。あの迫力に引き込まれちゃいますよ。これは必見。

それにしても、柳沢翔さんて”異質の存在”を描くのが好きですね。乃木坂46 シングル「サヨナラの意味」のミュージックビデオの「棘人」だったり、ドラマ『乃木坂シネマズ~STORY of 46~』#1「鳥,貴族」齋藤飛鳥の「鵜人」だったり。そう言えば、「花枯去影」でも花の化身のようだったな。今回の万理華さんはその究極の姿かな。

上映ブースの外に、ショートムービーの中で万理華さんが着ていた”衣装”が展示されているんですが、ムービーを観たあとだとちょっと怖いかも。

一方の、ファッションxダンスゾーンの衣装はオシャレ。かなり拘って作られてます。
そして、ダンスはしなやか。乃木坂46を卒業して二年たつけど、スタイルもキープしているし、ちゃんと動けるし、すごいものです。各種媒体でのインタビューでは、しばらく家に引きこもっていた(その状態を”HOMESICK”と表現したのだとか)そうですが、トレーニングはちゃんとやっていたのかな。それに、なにより踊ることが楽しそうなのが伝わってきます。衣装も込みで、ダンスで表現することが好きなのでしょう。言葉では上手く表現できないところを、しなやかな舞で雄弁に語っています。
ショートムービーのコーナーとは違って、ディスプレイによる上映。三台のディスプレイがそれぞれの映像を映し出しているので、一回では全部を観きれないかも。私も二回、観てしまいました。

会場はちょっと手狭だったかな。せめて物販コーナーが別になっていればもうちょっと落ち着いてみられたかも。と言いつつ、じっくり観てきましたけどね。まあ、前回は京都の北の天満宮まで行かねばならなかったのが、近所の渋谷で観られたのだから贅沢は言えないでしょう。
会場に入ったら、とりあえず買い物を済ませてしまいましょう。その後、ゆっくりと観覧するのが良いですよ。ちなみに私はT-Shirtsやポストカードなどをゲットしました。横顔が良いんだよね。中世ヨーロッパの肖像画を見ているようだ。

我が道を行く伊藤万理華さん。これからも楽しいことを続けていって欲しいです。

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