「138億光年 宇宙の旅」展で少年の日のワクワクを思い起こした

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138億光年 宇宙の旅 美術展・写真展
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恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館で「138億光年 宇宙の旅」展を観てきました。

この企画展では写真撮影OKです。ただし、三脚・フラッシュNGなどの注意事項には従ってください。

展示内容

公式サイトによると、

創立から60年余り、宇宙開発や天体観測に偉大な功績を残してきたNASA―アメリカ航空宇宙局。

本展では、NASAの画像を中心に、観測衛星や惑星探査機、宇宙望遠鏡等がとらえた美しく驚異的な天体写真を選りすぐってご紹介します。

太陽系から、銀河系内の星雲や星団、そしてさらにその先にある無数の銀河や銀河団など、多様な天体の驚異的な姿を大型の高品位銀塩写真プリントでご覧いただきます。

併せて、すばる望遠鏡、アルマ望遠鏡など国立天文台関連の大型望遠鏡による観測成果の一部を美しい画像によりコーナー展示いたします。

東京都写真美術館

とのこと。

展示構成は以下の通り。

  • 太陽系
    • 地球
    • 太陽
    • 火星
    • 木星
    • 土星
    • 冥王星
  • 銀河系
  • 銀河宇宙
  • 宇宙を探求する目―国立天文台の挑戦―

地球の表面を宇宙(国際宇宙ステーション)から見た姿は、美しく、そして不思議だ。クレーターのように見える同心円模様は「リシャット構造」と呼ばれ、長年の風化や浸食、ドーム状の隆起運動によるものと考えられている。

138億光年 宇宙の旅

月面着陸の足跡を写した写真が床に展示されている。思わず、自分の足と比べたくなってしまう。有人探査の偉大な一歩だ。

138億光年 宇宙の旅

観測衛星が見た太陽の姿。太陽フレアが吹きまくり、プロミネンスが噴き上がっている。黒い円形の陰は、観測衛星が見た部分日食だ。

138億光年 宇宙の旅

キュリオシティによって撮影された火星の夕景。火星の自転周期(一日の長さ)は地球とほぼ同じで24.6597 時間だ。ただし、公転周期は1.881 年だ。

138億光年 宇宙の旅

木星の表面に見える嵐、サイクロン。大赤斑はよく知られているが、北半球、特に北極周辺では常に嵐が巻き起こっている。

138億光年 宇宙の旅

いっかくじゅう座V838は赤色変光星。2002年に急激に明るさを増し、当初は新星爆発かと思われたが、その後、急激に暗くなり、また明るくなるという明滅を繰り返している謎の天体。

138億光年 宇宙の旅

銀河は無数の星の集まりで、ガス状の星間物質や宇宙塵、そして暗黒物質と呼ばれる謎の存在が混沌とした構造物。それらの重力によって拘束され、塊となっている。銀河同士が衝突したり、互いに影響を及ぼしたりして、さらに複雑な形状を為している。

138億光年 宇宙の旅

感想

NASAなどによる宇宙の写真。美しくもあり、恐ろしくもあり、壮大すぎて想像できない世界でもあり、とにかく見入ってしまう。日常の生活、いや、人類の歴史全体を考えても、そんなスケールでは到底測り切れない広がり、大きさだ。さらには、太陽を一つとっても、フレアの温度は200万℃だそうで、灼熱地獄などは可愛いものだと思えてしまう世界だ。

火星の写真は、探査機(キュリオシティなど)が実際に降り立って、その場で写しただけあって非常に”生々しい”。ごつごつした岩場が続くだけかと思いきや、砂漠のような風景だったり、起伏に富んだ山の峰が彼方に広がっていたりと、馴染みのあるような景色だ。ひょいとトカゲが走り回っていたり、ラクダの商隊が丘の向こうから現れてきたりしそうな錯覚に陥る。火星人がいるとしたら、タコのような海洋生物的な感じではなく、トカゲか、外骨格を持った昆虫のような感じじゃないかな。

木星の表面にある大赤班は有名だが、ほかにも無数の渦が一杯あり、トライポフォビアの人には見るのが厳しいのじゃないかと思えるほど。カルマン渦も生じていて、どれだけものすごい大嵐なのか想像もできない。もっとも、ガス惑星だから地表・地面がある訳ではないのだから、嵐で壊れてしまう構造物はそもそも存在しないのだろうけど。それにしても、あの中に巻き込まれたらどんなことになってしまうのだろうか。想像するだに恐ろしい。

子供のころ、渋谷にまだプラネタリウム(東急の五島プラネタリウム)があって、よく見に行った。望遠鏡も買ってもらい、メシエ天体(星雲・星団)の写真集も持っていた。宇宙は不思議が一杯だ。そしてなによりも美しい。月のクレーター、土星の環、そして木星の大赤班。文字通り、スケールの違う世界がそこに広がっている。宇宙のことを考えると、自分の存在がいかに小さいものか思い知る。それと同時に、頭の中では何億光年だろうと広がる無限の世界を想像できることも実感する。そんなわくわくした気持ちを久しぶりに思いださせてくれる写真展だった。

写真展情報

138億光年 宇宙の旅
  • 会期:2020/11/21 (Sat) – 2021/1/24 (Sun)
  • 開館時間 : 10:00 – 18:00
  • 休館日: 月曜日
  • 料金 : 一般1,000円 学生 800円 中高生・65歳以上 600円 小学生以下および都内在住・在学の中学生は無料
  • 公式サイト : 東京都写真美術館
  • 図録 : 2,500円(税別)
  • 参考書

コメント

  1. 中野潤子 より:

    高校の修学旅行でプラネタリュウム初めて見た時の感激を思い出しました。名解説で途中から寝てましたけど(笑)

    • bunjin より:

      銀河鉄道に乗って星の河原を走り抜ける夢が見られそう。

  2. taeko より:

    宇宙の写真、想像以上にカラフルですね。それぞれ、面白そうです。
    まとまって見れる機会は少ないので、見に行きたいと思います。
    ここなら、コロナ対策も万全そうなので。

    • bunjin より:

      幸か不幸か、そんなに混雑していない(人気が・・・?)ので、問題なく観賞できました。東京都の施設が閉鎖されている中、開いてくれているのがありがたいです。